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加古川市の根本治療専門院
鍼灸治療院きさらぎ 院長の独り言

ホームページでは伝えきれない役立つ情報、大切なメッセージ、
臨床雑話
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ウンコよけと千里の道
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    1600年代のパリ博覧会に出品された作品が
    現代のハイヒールの原型という。

    当時のヨーロッパには下水の設備がなく、トイレがなかった。
    糞尿はオマルや尿瓶にとって2階の窓から捨てていたという。
    かのベルサイユ宮殿でさえ、水洗便所は王専用のものしかなかったそうだ。
    さぞ街は糞尿の匂いに溢れていただろう。

    ハイヒールが生まれたのはその糞尿を踏む接地面積を少なくするためとか、
    裾が汚れるのを避けるためだとか言われているが、
    接地面積を小さくしようが汚れることには変わりがないし、
    臭いものは臭いのだから、
    主な理由は後者だろう。

    踵のみ高いもののほか、爪先側も高い厚底ブーツの
    ようなものも多かったという。
    背が高く見え、ふくらはぎが緊張した姿が美しいとされ、
    やがてファッションのひとつとして定着してゆくが、
    いずれにせよ、ハイヒールは「ウンコ避け」として生まれたのだ。
    機能を無視した非機能美の典型だろう。

    踵の高い爪先だった不安定な状態では、足関節の前側は伸び、
    アキレス腱側は縮んだ状態で筋・腱は硬く固まり、
    足関節は柔軟性を失わざるを得ない。
    その状態で背筋を伸ばした姿勢を維持しようとすれば、
    体幹の強さが必要となるが、深部腹筋群や臀筋が弱ければ
    骨盤は後傾する。骨盤が後傾すれば重心は下方後方に向かい、
    そのままでは後ろに倒れてしまう。
    それを避けるためには、バランスを取るために猫背にならざるを得ない。

    猫背となれば肩は前方に丸まり、肩関節の可動域は当然制限される。
    頭部が前方に突き出ることで、背骨の支えなく、
    約6キログラムの頭の重さを常に首や肩の筋肉だけで
    支えなくてはならなくなり、肩こりはもちろん頭痛や
    目の疲れなどにもつながってゆく。

    胸が縮み、肩甲骨の柔軟性が失われることで呼吸が浅くなり、
    花粉症など呼吸器系の症状も出やすくなる。
    上体が常に緊張状態となり、交感神経優位の自律神経の失調を招き、
    不眠、めまい、ふらつきなどの症状も起こりやすくなる。

    平靴を履いていても猫背となれば上記のような状態を引き起こす。
    ハイヒールはいわば猫背製造機。
    身体にとって良い筈がないのは、冷静に考えれば誰にも分かることだろう。


    ハイヒールを美しく履きこなしている人を
    街中で見かけたことがあるだろうか。

    ミュールなどの厚底靴にも言えることだが、
    不安定さに皆おっかなびっくり、
    腰を落として膝を必要以上に曲げて、転ばないように歩幅を小さくして
    俯き加減にチョボチョボヨタヨタ歩いている。

    重心を後ろにして膝を曲げれば、太ももの前側の筋肉が緊張する。
    この筋肉はブレーキの役割をする筋肉だから、
    常にブレーキを掛けながら歩いているようなもの。
    颯爽と歩ける筈もない。

    踵を見れば外側がすり減り、傾いたまんま歩いている人も多い。
    踵の位置が高い分、外踝が大きく外へ逃げてゆく。
    足首が外側へ捻じれた状態で歩くのだから、その上の膝にも負担がかかる。
    構造的に土台の足首がずれていれば、その上にある身体の各部分に
    要らぬ負担がかかるのは当然のことだ。


    そんな姿のどこを見て「美しい」と感じるのだろうか。
    スニーカーやローファーを履いて背筋を伸ばし、頭頂を空に向け、
    目線を高く、まっすぐ前を向いて颯爽と歩いている人の方が
    どれほど美しいか知れない。

    モデルの女性がハイヒールを履いて美しく見えるのは、
    その不安定で不自然な道具の上でも、骨盤を立て、
    その上に背骨と頭を乗せて歩けるだけの筋力や柔軟性、バランス感覚を
    維持できるように鍛え、自己管理をしているからだ。
    『ハイヒールを履いたら誰でも美しく見える』わけではないだろう。


    さて、先日のこと。
    ある年配の女性。
    上記のようなハイヒールの問題点や靴の重要性、
    足関節の異常がどのように身体に悪影響を与えるか等を
    これまで繰り返し説明し、踵の高い靴を避けるよう助言していたが、
    ほぼ毎回、ハイヒールやブーツを履いて来院される。

    【また踵の高い靴を履いて来たでしょ】と向けると
    『いいえ、履いてきてませんよ』

    確認するとヒールの高さ4〜5センチはあるブーツ。

    【履いてきてるじゃないですか】
    『私の中ではあんなのはヒールの内に入らないんです』


    さよか・・・。

    となれば、こちらがそれ以上言うべきことは何もない。
    健康よりも見かけ、ファッションが大事、
    健康よりもウンコ避けが大事だと彼女は選択したのだから。


    たとえば健康が西の果てにあるとするなら、
    治療は西を向いて歩きだせるように
    身体を整え方向づけしているようなものだ。
    医療指導は、その状態を維持しながら目的地へ向かって
    歩くための地図であり杖であると言える。

    長らくの心身の癖によって、
    はたまたたとえ良くない方向であっても
    脳は慣れた状態へ戻ろうとするので、
    いざ西へ歩きだしても方向がずれたり、
    後戻りしてしまうことは致し方ないことだが、
    それはその都度修正してゆけば良いことだ。
    その繰り返しの中で着実に目的地に近づくことができる。

    しかし、端から振り向いて逆方向へ歩き出す人に
    治療家がそれ以上出来ることはない。
    不養生を治す治療はないのだから。


    誰しも道を選ぶ権利と自由を持っている。
    自ら道を選んだなら楽しくその道を全うして欲しいものだ。
    その道を選んだ結果を引き受ける覚悟とともに。


    『千里の道も一歩から』
    あなたのその一歩はあなたの望む行き先へと繋がっているだろうか。

     

     

    健康を取り戻すために、健康であり続けるために
    最高のパフォーマンスを上げるために
    自分に何が出来るかを知り、
    健やかな未来を開きたい方はお気軽にご相談下さい。
    当院が全力でサポート致します。

     

    漢方鍼灸専門 鍼灸治療院きさらぎ http://sinq-kisaragi.net/

    TEL 079ー421ー9353

    #加古川 #猫背 #頭痛 #めまい #ハイヒール #根本治療
    | 元気の底上げ通信(ほぼ臨床から) | 11:58 | comments(0) | trackbacks(0) |









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