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加古川市の根本治療専門院
鍼灸治療院きさらぎ 院長の独り言

ホームページでは伝えきれない役立つ情報、大切なメッセージ、
臨床雑話
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ショック〜!!
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    整骨院に勤めていた頃、新人スタッフの技術研修の台となって
    マッサージを受けるのが苦手だった。
    (マッサージ資格のない者のマッサージは
    クイックマッサージ店はもちろん、整骨院であっても違法です。)

    マッサージを受けると必ず身体が強張り、
    息がしづらくなり、頭がぼ〜っとして全身が重だるくなるからだ。
    それは施術者が新人でも指導役のスタッフでも同じこと。

    試しに自分の右手で左手を握ってみるといい。
    そっと包み込むように持てば何も起こらない。
    しかし、ギュッと握ってみたらどうだろう。
    一瞬で身体が硬直するのが分かる筈だ。

    自分で握っても身体はそう反応するのだから、
    他人にされればそれは避けようがない。

    反射的に硬直した状態の筋肉を
    体重を乗せた力でグイグイ揉めば筋線維も毛細血管も傷ついていく。
    それによって一時的に血行が良くなったり、
    温かくなって気持ち良いと感じたとしても、
    切り傷が治癒していく時、その部分の皮膚が硬くなるように
    筋線維も修復される時には硬くなる。
    硬くなった筋肉は血行が悪くなり、
    神経は栄養されづらくなり、感覚が鈍っていく。
    また、組織を傷つけられた脳は防御反応として
    次のマッサージに対して身体を硬直させて身構える。
    マッサージ慣れした人が強いマッサージを受けるほど、
    鉄板のように筋肉が硬くなり、より強い刺激でなければ
    満足できなくなるのはそのためだ。


    「痛気持ち良い強さ」なら良いと考える人もいるが、
    今言ったように強いマッサージを受けるほどに感覚は
    鈍磨していくのだから、「痛気持ち良い」というその閾値も
    どんどん上がってしまう。
    鈍磨した感覚が満足する「痛気持ち良い強さ」のマッサージを
    受け続けることでより強い刺激でしか満足できない身体になってしまう。

    慰安目的ならそれでも良いだろうが
    治療となればそうはいかない。
    時には要求に応えない、という事も重要なのだ。
    お身体のためにならないことを
    求められたからと言って応えていては治療にならない。


    例えば、猫背の人は多いが、この場合背中の筋肉は
    引き伸ばされた状態で硬くなっている。
    縮んでいるのは前側(胸・腹側)だ。
    なのにマッサージでより時間を割かれるのは背中の施術。
    さらに背中をゆるめて伸ばしてどうする。
    より猫背になっていくではないか。

    マッサージ後、しゃんと背筋を気持ちよく伸ばせているだろうか。
    ※(「背筋が伸びている」という状態は
       実際には背中側の筋肉は程よく収縮している。
       収縮することによって背骨が伸展する。)

      
    「気持ち良かった〜」といいながら肩・腕をだらりと
    下げてはいないだろうか。
    施術直後だというのに、肩や首をグルグル回したり、
    背中をゴソゴソ動かしたくならないだろうか。

    それはそのマッサージが慰安にはなっても
    治療にはなっていなかったということだ。

    鈍った感覚によって気持ち良いと感じたとしても
    身体は良くない刺激に対しては拒否反応をしているものだ。
    患者も施術者も「症状取り」に気を取られていると
    重要なその反応を見逃してしまう。


    身体は強刺激や不適切な刺激に対しては必ず硬直する。
    皮膚は弾力を失い、筋反射は低下する。
    やさしい働きかけでなければ心身は良い方向には反応しない。

    上手なマッサージ師の施術はごくごくやわらかいものだ。
    マッサージを受けるならそういう施術者を探すことが望ましい。
    鈍った感覚では物足りないだろうそんな繊細なマッサージを
    心地良いと感じられる感覚を取り戻すために。




    通院されている女性で、状態も改善してきたので、
    治療間隔を空けてみたが、なかなかそれから先へ進まない方がいた。
    医療指導も出来る範囲で守り励んでおられる素直な方だ。
    なのに整えた状態をこちらの予想以上に崩して来院されるのだ。
    介護職の方なので心身ともにストレスを受けやすいせいかなと思っていた。

    先日の治療の際、背中を見るといくつか丸い跡がある。
    嫌な予感。
    「これは何ですか?」
    「整骨院に行って・・・」
    やはり。低周波等のパッドの跡だ。
    ということは・・・。

    「マッサージを受けられましたか?」
    「はい、こちらの治療の合間に」

    原因判明。


    強い刺激のマッサージの後は、
    身体全体が強張り重だるく、
    身体にまとまりがなくなり、
    重心の横ブレが大きくなり、
    風呂上がりのように
    頭がぼーっとして目は開きにくくなる。

    適切な鍼灸治療の場合は
    施術中ウトウトとしても
    施術後は頭や瞼がスッキリと軽く、目が開きやすくなる。(注1)
    背中が楽に伸ばせ(注2)、身体の中心を感じやすく、
    身体がまとまってブレが少なくなる。

    治療目的も結果もまるで逆方向。
    いくら整えても崩れてしまうのは当然だ。


    「ショック〜!!
    ショックです〜!!」


    良かれと思ってしていたことが
    治療効果を阻害していたと気づいて
    動揺を隠されない。

    気づけたのだから良いではないか。
    気づいたら良くないことは止めれば良いだけなのだから。
    気づけなければ止めることすらできない。
    気づいてもやめない・・・、それはもう、ねぇ?

    人に見てもらうと自分では気づけないことに
    気づいていくことができる。
    治療を受けるということの大きな意義のひとつだ。


    私も時間の許す限り、人に見てもらいメンテナンスしている。
    その度に何かしら気づきがあり、学びがあることが楽しい。

    『学而時習之、不亦説乎
     学んで時に之を習う 亦悦ばしからずや。』
                   論語「学而篇」



    気づけば取り組むことができる。
    取り組むということが大事だ。
    思考癖など、いきなりガラリと変えることは難しい事もあるが、
    もちろん、完璧を求める必要はないし、求めてはいけない。
    もとより完璧などというものはないのだから、
    それはただ要らぬストレスをかけていくことになりかねない。

    少しづつ少しづつ、1mmでも先へ進めたのなら万々歳。
    現状維持も結構。後ずさりしても何のその。
    「取り組む私」を褒めてやろう。
    取り組むという主体的姿勢自体が、
    治癒力の高まりにつながっているのだから。



    さて、件の患者さん。
    この度はマッサージを受けずにご来院されて一言。

    「体が軽いです!」



    『よきことをしたるがわろきことあり、
    わろきことをしたるがよきことあり』
    『人のわろきことはよくよくみゆるなり。わが身のわろき
    ことはおぼえざるものなり。わが身にしられてわろき
    ことあらば、よくよくわろければこそ身にしられ候ふと
    おもひて、心中をあらたむべし。ただ人のいふことをば
    よく信用すべし。わがわろきことはおぼえざるものなる
    よし仰せられ候ふ。』
    蓮如上人御一代記聞書


    注1:普段眠れていない人は眠くなることもある。
    注2:背中が伸びるとは文字通り、「伸展」するのであって
    お腹を突き出して過度に背骨を反らしたいわゆる
    「気をつけ」姿勢ではない。

     

    TEL 079-421-9353 

    加古川の根本治療専門院 鍼灸治療院きさらぎ http://sinq-kisaragi.net/
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